2011年8月27日土曜日

妹を産んでくれてありがとう

あれから父と病院へ。着いてみたら、従兄のHさんと奥様のMさんの声が。
昨夜、母の長姉であるおばさまに電話。その息子のお嫁さんMさんにも電話。包み隠さずほぼ全てを話してしまいました。
ショッキングなお話なのは充分すぎるほどわかっているけれど、どう言い繕って良いのかわからないから。私自身もまだ受け止めきれていないし、そんな余裕もなく。ありのまま以外、どう言えば良いのかわからない。
とくにおばさまにはひどいショックを与えてしまったけれど、いずれわかることだからしかたがない。
それでもここ数年、時折行き来させていただいているHさん夫妻は、何でも手伝うからと優しい言葉をかけてくださり、しかも、今日、もう来てくださるなんて。

父には筆談で、転移していて治らないこと、3カ月持つかどうかという余命であることを伝えてあり、理解はしているようだし、ショックは受けているはずですが、あまり表情に出ていません。以前だったら精神的におかしくなる心配すらある父だったのに。これもうっすらと認知症ぎみになっているせいなのかもしれません。
母がベッドから手を伸ばし、父の手を握ろうとしても、握り返しはするものの、それほど感情を剥き出しにするでもなく。
まだ良くなるとどこかで思っているのかもしれません。

私がみんなの飲み物を買いに(母はいまだ点滴のみ・飲食不可状態)病室を抜けて、廊下を歩いていると懐かしいシルエットが。涙を浮かべた妹のKの顔を見ただけで、また泣き出してしまった私。どちらが姉だかわかりません。ふたりでつかの間涙にくれて、一旦また病室へ。
ほんとうにKちゃんがいてくれてうれしい。
一人っ子だったら、どんなに寂しくて心細くて怖かっただろう。
ママ、Kちゃんを産んでくれてありがとう!
Kちゃん、産まれてくれてありがとう!

母の状態は、まだ意識もはっきりとして、話もできるし、ベッド脇のポータブルトイレもナースの手助けで使えるようになっていました。
が、昨夜、吐血はおさまったものの、下から出てあまり眠れなかったというのです。母によれば昨日の出血の残りが出た…という話でしたが、実際はもっと悪い状態…腸からも出血が始まった…ということでないとは限りません。

これまで医師と話をするたびに、こちらの覚悟を嘲笑うかのようなはるかに厳しい宣告を受けてきました。
そして今日、私だけ小声でナースに呼ばれ、月曜日に担当医から話があると告げられたのです。
怖い。とても怖いです。
その話し合いの際、母に同席してもらうか、それとも私だけで聞いた方が良いのか、という打診です。
良い話ならそんなことは聞かないはず。
3カ月どころか一週間さえもたないと言われるかもしれない。

疲れたという父を、H夫妻に送っていただき先に帰し、Kとふたりで自宅へ。
久しぶりでのKとの食卓に、母がいないのがなんとも辛く切なく。
それでもKが来てくれてほんとうにありがたかった。
そして、忙しいのに月曜日、一緒に話を聞いてくれると。
ありがとう。Kちゃん。
ママ、Kちゃんを産んでくれて、こんなに優しい子に育ててくれてありがとう。
Kちゃんを彼女のマンションへ送って、今帰り、これを書いてたら日付が変わってしまいました。
今日もKちゃんが来てくれるそう。
今晩こそはママがゆっくり眠れていますように。

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